読み聞かせから音読へ つながる親子の時間
こんにちは。
Home ai えほんの部屋の、akiです。
「絵本といっしょに子育てする」ママのお手伝いをしています。
おやこの絵本のある暮らしが
愛のある、やさしいものとなりますように
そんな思いを込めて活動しています。
音読の思い出
みなさんは子どもの頃、音読していましたか?
たぶん学校の宿題で、毎日音読があって国語の教科書を声に出して読んでいたんじゃないかなと思います。
私にも音読の思い出があります。
小学生の頃、夕方に学校から帰ってきて、ちょうど夕食の準備をしている母のところに教科書を持っていき、宿題を音読するのを聞いてもらっていました。
これを毎日毎日繰り返していて、忙しい母が家事をしながら私の音読に耳を傾けてくれたことや、読み終わると
「上手に読めたね」とか
「すらすら読めたね」など
毎日ほめてもらったことを思い出します。
当時は何とも思っていませんでしたが、今振り返ると、音読のあとに授業のことや学校のことなどについても母と話したこの時間は、私にとってとても心地よいものだったな、と思い出します。
幼い頃の記憶がほとんどない私ですが、この母との思い出はよく覚えています。
息子の音読
最近、小学校3年生の息子が宿題で「ちいちゃんのかげおくり」や「すがたを変える大豆」を音読するようになりました。
どちらも10年ほど前、中学校教員だった私が初めて、小学校に赴任し3年生を担任して研究授業を行なった思い入れのある単元です。
当時担任させてもらった子どもたちと一緒に、戦争について考えたことや、大豆がいろんなものに変身していて驚いたことを思い出します。
この子たちにも毎日音読の宿題を出して、おうちの方にサインやコメントを書いてもらっていました。
自分の息子もこのお話を音読するようになったんだなと思うと、時の流れを感じて、なんだか不思議な感じがしましたが、お友だちとかげおくりをして遊んだことを楽しそうに話したり、夕食の時に、
「この中に実は大豆からできているものがあります」(答えはしょうゆと豆腐)
と得意げに話したりしている息子の姿を見て、微笑ましく感じました。
絵本がつなぐ親子の大切な時間
先日、絵本は心と心をつなぐものだということをこちらに書きましたが、読み聞かせから音読へ、「絵本がつないでくれる親子の大切な時間」も、すがたを変えて続いていくのだと、最近思うようになりました。
息子はもうすぐ9歳。
以前のように毎日絵本を一緒にひらいて読み聞かせをするということはほとんどなくなり、寂しく感じていましたが、
自分で読むようになった息子の音読を、今度は私が聞く
という形に変化しただけで、「絵本(お話)がつなぐ親子の大切な時間は変わりなく続いている」というふうに考えたら、何だかまた心があたたかくなります。
音読ってすごい
改めて、声に出して読む「音読」ってすごいな、と思います。
お話の内容はもちろん、読んだときのこと、聞いてくれていた人のこと、いつまで経っても忘れずにちゃんと覚えています。
だから絵本をひらくと、読み聞かせをしていた頃、小さかったあの頃のかわいい子どもたちの様子も、鮮明に思い出すことができるんだなと。自分の幼かった頃の思い出も。
毎日音読をする
それを聞いてくれる人がいる
ほめてくれる人がいる
大人になっても忘れない、大切な思い出。
「子どもの音読を聞く」って毎日当たり前のように行なっているけれど、実はとっても大切な時間だったんだなと、いま改めて感じています。
そんな、今だからこそできる「親子の大切な時間」を、日本語でも英語でも、毎日積み重ねていけるってほんとうに幸せなこと。
忙しい朝、朝食を準備している私のところに、CTP絵本を持ってきて
「読むよー!」
と音読し始める息子を見て、そんなふうに感じました。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。